【野球】伊藤櫂人選手のインタビュー記事を公開しました
- 2019/10/10
- インタビュー
少年野球で世界一!MVPの活躍をステップに、高校野球へ挑戦
今年8月「第38回世界少年野球大会」がイタリア・ローマにて開催されました。日本代表メンバーに選出されたチームセノビル・伊藤櫂人(かいと)選手は、キャプテンとしてチームを牽引。日本代表を優勝に導き、自らも本塁打2本と二塁打4本を記録し、大会MVPに選出される大活躍を見せてくれました。
今回は中学での野球生活がひと段落した櫂人選手に、来年度からの高校野球に向けて普段の練習やアスリートとしての意識の持ち方、今後の目標についてお話をお伺いしました。
櫂人君を日々サポートするお母さんや、ドラゴンズベースボールアカデミーの三木安司コーチへのインタビューも紹介します。
大切にしているのは、「切り替える時間」
――野球を始めたきっかけと現在所属しているチーム、チーム内での役割について教えてください。
櫂人選手:兄が野球をしていて、楽しそうだったので小学校1年生で始めました。今は地元の野球チーム「西濃ボーイズ」でショートをしています。副キャプテンとして、チーム全体を見ながら、いつも後輩のことを考えています。
――練習についてお伺いします。普段はどのくらいの時間練習をされていますか。また、家でも何かトレーニングをされていますか?
櫂人選手:平日は学校が終わると、月曜に夜1時間、水曜にドラゴンズベースボールアカデミーで1時間、金曜に夜2時間の練習をしています。火曜と木曜は塾でオフの日と決めて、気持ちを切り替えています。
バッティングの練習は自主的にしますが、筋トレはほとんどしないですね。今の時期の筋トレは身長が止まってしまうこともあるので、高校に入ってから考えていきたいと思います。
世界の舞台をステップに、高校では甲子園出場を目指す
――改めて、日本代表として出場された「第38回世界少年野球大会」優勝おめでとうございます。率直な感想や日本代表の勝因について聞かせてください。
櫂人選手:日の丸を背負う体験は、今までの試合とは緊張感が違って、みんなの「勝つ」という気持ちもすごかったです。ベンチもスタメン選手も、試合中のボール一球一球に集中してプレーできたことが一番大きいかな。「一人ひとりがキャプテン」であるように、お互いに指示やミスへの指摘を出し合いました。
――特に印象深い場面や対戦相手はありますか?
櫂人選手:韓国との試合です。日本チームのちょっとしたミスにつけこみ、好機を逃さないチームでした。バッティングでも球をしっかり捉え、強い打球を放っていたのが印象的でした。
――今大会では通算2本の本塁打を放ち、個人としてMVPに選出されました。ご自身のプレーを振り返ってみていかがですか?また、今回の経験を今後どのように活かしていきたいですか?
櫂人選手:バッティングは少しずつ打てる確率が上がってきています。守備では雑な面があるので、練習を重ねて正確で安定したプレーをしていきたいです。
また今回、日の丸を背負うという貴重な体験をしました。日本や外国の、レベルの高い選手と過ごし、すごく刺激になりました。これを高校野球にもつなげていきたいです。
――今後の目標や、目標としている選手はいますか?
櫂人選手:高校に進んで、甲子園に出場したいですね。憧れている選手は、去年プロ入りした大阪桐蔭高校出身の藤原恭太さん(千葉ロッテマリーンズ)です。バッティングも守備もすごく安定していて、1年生からレギュラーだった方なんです! 自分もそれぐらいの選手になりたいです。
いつも周りへの感謝を忘れない、しっかりとした大人に成長してほしい
――それではお母さまにお伺いします。櫂人君の活躍をどのように感じていらっしゃいますか?
お母さん:いろんな方のサポートがあったからこそ今の櫂人があるので、周りの方への感謝が一番大きいです。櫂人に関わっていただくお一人おひとりから本当にいいご縁をいただいています。
――今後、どのような大人に育ってほしいですか?
お母さん:やはり、周りへの感謝を忘れない、思いやりのある子ですね。高校は県外に行ってしまうと思うので、さらに工夫して自己管理してほしいです。
――DR.SENOBIRU(ドクターセノビル)を飲むようになって感じた変化はありますか?
櫂人選手:去年から、夜寝る前にドクターセノビルを飲み始めました。同じ身長ぐらいの後輩や学校の友達といると、少しずつ身長の差を感じています。体もがっちりしてパワーもついてきています。
お母さん:身長の伸び悩みを心配し始めた頃に飲み始めて、効果にビックリしています。今までいろいろなものを試したのですが、飲みにくかったりして、なかなか続かなかったのに……。ドクターセノビルにしてからは、毎日自分から進んで飲んでいます。アルギニンを手軽に摂れるのがいいですね。
常に自分の現状を知り、継続する力で、さらにスケールの大きい選手へ
――ドラゴンズベースボールアカデミーの三木コーチにもお話を伺います。普段、櫂人選手にはコーチとしてどのようなサポートをされていますか。
三木コーチ:アカデミーでの練習環境をしっかり整えるような全体的なサポートをしています。直接の指導はドラゴンズのOBコーチにお願いしています。
――櫂人選手をこれまでに指導されてきて、どのような特長を持った選手だと思われますか?また、櫂人選手に将来どんなプレーヤーになってほしいですか。
三木コーチ:身体能力を活かせる、スケールの大きな選手だと思っています。中学校に上がって硬式を始めてからは、仲間や後輩に対しても手本になるような取り組みをする選手に変わってきていますね。
しっかりと「守る」「打つ」「走る」。この三拍子は理想ですが、もちろん上には上がいるので、素質に甘えることなくこれからも常に努力してほしいです。
――三木さんは、長年中日ドラゴンズでトレーニングコーチを務められ、2015年から少年野球の指導をされています。身体が出来上がっていないジュニア選手のトレーニングにあたって、どのような点に注意されていますか。
三木コーチ:子どもの身体の成長には、「すばしっこさ」という神経系の発達が促された後に、骨が成長して筋肉が付くという順番があります。そこを守りながら、まずは身体の特長を活かしたスピードを養っていきます。身体が成長して大人の骨格になるまでは決して無理な負荷をかけず、自然な動きで、基礎的な体力や運動能力を高めていくことが大事ですね。
あとは、「つまずいてもいい」という心づもりで、どんどんハードルを越えさせていくようサポートをすること。スポーツを通じて大人に一歩ずつ近づいていくような経験を積ませていくことを大切にしています。
――トレーニング後の身体のケアなど、ジュニア選手のコンディショニングにあたって、留意すべき点はありますか。
三木コーチ:正常な成長曲線は、必ず身体の状態を元に戻しながら上がっていきます。きちんと回復するために「しっかり食べる」「しっかり寝る」「しっかり時間を守る」ことが基本です。野球をする時だけうまくやろうとしても無理なので、日常生活という長い目線で考えることが大事です。
――櫂人選手もしっかりとバランスが取れた生活リズムを守っているようですね。
三木コーチ:今後もこれを続けてほしいですね。この先、環境が変われば、自分のペースを守ることが難しくなってきます。親元を離れても、しっかりと自分の時間をコントロールできるようになれば、早く環境にも慣れるし、力を発揮できる条件が整うはずです。
――櫂人選手は、これからの生活リズムを意識してご自身で準備されていることはありますか?
櫂人選手:はい、来年からの高校での寮生活を考えて、洗濯など自分でするようにしています。進学前から慣れていけるように、食事も好きなものだけに偏らないよう、栄養のバランスをもっと心がけるよう意識しています。
――今のお話でも出てきましたが、食生活の面でジュニア選手が意識すべきポイントはありますか。
三木コーチ:「体を作る」ための第一歩は、「バランスよく食べる」「時間を守る」ことが大事です。伊藤君が言うように「心がけていく」ことがまず一番ですね。
「食べる」ことには、メンテナンスや身体づくりの意味もあります。そうした食生活を意識しながら練習を続けていけば、自然に生活リズムができていきます。継続する力をしっかり持つことが大切です。
――継続する力を持ち続けるポイントは何でしょう?
三木コーチ:自分が今、どういう現状にいるのか把握することですね。伊藤君と同じような条件の中学3年生は、世の中にいっぱいいます。その中で差がつくのは「自分の現状を知っているかどうか」。高校に入ったら、自分よりうまい子がいくらでもいるでしょう。自分が今どれくらいのポジションにいるのかということを理解できたら、そこを起点に目指すべき目標が出てきます。目標を持つことが、野球選手として一番大事な「続ける力」を生み出す原動力になると思いますね。
取材後記
日本代表としての素晴らしい経験を経て、落ち着きある自信も見られた櫂人選手。はにかみつつも礼儀正しい態度に、ご家族や周りの方の温かい愛情に支えられている様子が垣間見えました。また、DR.SENOBIRUを活用しながら毎日のコンディショニングを欠かさない姿勢に、ストイックに結果を残していく芯の強さを感じます。
インタビュー後も、三木コーチからの指導に真摯に聞き入る場面がありました。周りのサポートを実力に変え、羽ばたいていく櫂人選手の活躍に、大きく期待してください!
プロフィール
伊藤櫂人(いとう・かいと)
2004年9月30日、岐阜県出身。小学校1年生から野球を始め、岐阜県の中学硬式野球チーム「西濃ボーイズ」に所属。ドラゴンズベースボールアカデミーのエキスパートコース受講生。2019年9月イタリア・ローマで開催された「第38回世界少年野球大会」の日本代表チームに選抜されキャプテンを務める。大会では予選・決勝を通じ本塁打2本、二塁打4本を記録し、日本代表の優勝に大きく貢献し、大会MVPを獲得した。来年度からの高校進学を控え、高校野球での活躍がますます期待されている。
【関連リンク】
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https://senobiru.com/news/201908-u15wjb-kaito-ito/
伊藤 櫂人丨チームセノビル