MENUCLOSE

ニュースNEWS

【スラックライン】林映心選手のインタビュー記事を公開しました

世界へ跳躍する「スーパー小学生」。親子で目指すスラックラインの道

 

 

国内でもトップクラスの実力を持つスラックライン選手として活躍しており、小学6年生ながら世界ランキング11位(2018年12月時点)をマークしている「スーパー小学生」林映心(はやし・えいしん)選手。

長野県小布施町にある寺院・浄光寺の副住職を務めているお父様の映寿さんは寺院の敷地内にスラックラインパークを建設するなど、日本国内でのスラックラインの普及に尽力を注がれています。

今回はご両親の影響で始めたスラックラインについて映心選手に語って頂きました。お父様の映寿さんにも同席して頂き、スラックラインを通じた映心選手の成長過程やこれからの夢について、お話を伺いました。

 

 

ご両親はスラックラインブームの火付け役

 

――ではまず、映心選手がスラックラインを始めたきっかけを教えてください。

 

映心選手:お父さんとお母さんがスラックラインをやっていて、僕も自分でもやってみたいなと思って。跳んでいるところを見て楽しそうだったので。

 

――始めた頃の感覚はどうでした?

 

映心選手:スラックラインを始めたばかりの頃は怖いと思いましたが、どんどん慣れてきて楽しくなってきました。ベルトに乗るのはもう慣れちゃいました。でも新しい技をやるときは怖いです。

 

――映寿さんとスラックラインの出会いについて教えていただけますか。

 

映寿さん:スラックラインとの出会いは、夏のスキー場に行った時でした。最初は全くスラックラインが出来なかったのが物凄く悔しかったんですね。

全くできない悔しさと、ちょっとずつ出来ようになる喜びを、子どもたちと一緒に味わえたらと思ったことと、浄光寺を人が集まる楽しい寺にしたいということもあり、寺子屋としてスラックラインを導入することで、幅広い年代の人が集うきっかけになればと思いました。

 

――映寿さん自身、スポーツのご経験は?

 

映寿さん:小学校の頃はサッカー、中学校・高校では競技スキーをしていました。運動は比較的好きな方でした。大人になると、時間的にこういったスポーツは中々出来なくなってくるんですが、スラックラインは時間があまり取れなくても手軽にできるスポーツですね。

 

――映心選手にはスラックラインをどのようにアプローチしたのでしょうか?

 

映寿さん:最初は大人たちでスラックラインを始めましたが、映心は正直言って興味を示していませんでした。

始めたばかりだとまだ生まれたての小鹿みたいな状態ですから、格好良くないんですね。格好良くないものは、子どもも興味を示さないですね。

半年くらい経って、大人たちがやっと跳べるようになってきたのを見て「スラックラインって跳べると上手くなるんだ!」と分かって、ベルトの上に5秒静止ではなく「跳ぶのなら面白そう!」と感じて興味を示すようになりました。

跳べるようになると、当時はまだ野球部をやっていた、現在日本人でトップの木下晴稀(きのしたはるき)選手が「映心があんなに跳べるのなら面白そうじゃん!」とスラックラインを始めましたね。

 

――映寿さんは、映心選手にスラックラインをやって欲しかったという気持ちは強かったんですか?

 

映寿さん:一緒にできるスポーツであれば嬉しいという気持ちはありました。選手になるまでは考えていなかったというか、本当は自分が選手になりたかったですね(笑)。

 

――親子で大会に出場するという構想はありましたか?

 

映寿さん:当初は大人が大人のために場所を作るというイメージだったんですが、いつの間にか子どもたちに乗っ取られ、子どもたちの方がうまくなってしまいました。そこは大分誤算でした(笑)。

自然発生的な流れでしたね。子どもたちが来るようになり、中学生・高校生は、見て格好良いものはやりたいですよね。だから、子どもたちが増えていって、大人たちの肩身が狭くなっていきました。同時に、子どもたちは上達していきましたね。

 

 

――普段の練習内容は?

 

映心選手:ベルトで飛んでいます。ベルト以外の練習は特にしていないです。

 

映寿さん:動きとしてはトランポリンが似ているので、トランポリンを練習に取り入れている選手もいますね。

トランポリンはフラットな状態で上下運動しますが、スラックラインは半身になった状態で、足も前後に動かすので、トランポリンとはまた似ていない、違った部分もありますね。

 

――過去の大会・試合の中で印象に残っている試合はありますか?

 

映心選手:初めて出場した試合(2014年の日本オープン)。初体験で印象に残っています。僕よりもっと上手な人たちがたくさんいて、その人たちに勝てるようにしたいなと思いました。悔しさが多くあり、それが現在の原動力になっています。今でも、外国勢で上手な人はたくさんいますので、練習していきたいです。

 

 

スラックラインが生活の一部でもある映心選手。身体作りや食生活へのこだわりは?

 

――映心選手の食生活について、どのように考えていますか?

 

映寿さん:基本的なことはしようということで、朝はもちろん三食をしっかり食べることですね。それから意外と野菜も好きなので、お肉も好きですけど、お肉を食べると野菜もしっかり食べますね。

私はそこまでこだわりはないのですが、家内からは「しっかり偏りなく食べさせたい」というのはあります。

 

――食べ物で好き嫌いはありますか?

 

映心選手:たまごが嫌いです(笑)

 

映寿さん:ぐにゅっとする食感が駄目みたいですね(笑)。固いのは良いですが、半熟は苦手みたいです。

 

映心選手:野菜は全部大丈夫です。セロリ、にんじん、ピーマンも食べます。ごはんもお椀に1杯食べます。

 

映寿さん:自分たちが気にするよりも勝手に食べているので助かりますね。言わなくても食べてくれますから。好き嫌いもないし、量もしっかり食べますから食生活では困っていません。

 

 

「やっと緊張してくれるようになりました」

 

――試合にはどのように臨んでいますか?

 

映心選手:コンボ(※)を繋げて、失敗しないようにと考えながら試合に臨んでいます。

 

映寿さん:去年ぐらいから、やっと緊張するようになってきました。緊張するようになってくれたので、良かったです。

 

映心選手:最近は緊張しますね。次が試合の時は、緊張していると実感します。自分の出番が近づくにつれて、心臓がバクバクするような感じになります。

 

映寿さん:程よい緊張感というのは、これまであまりなかったですね。5年生になって、いよいよ知恵がついてきたのか、緊張というものをしっかりと感じられるようになりました。それまでは、楽しく無邪気に跳ぶという感じでしたね。

 

※コンボ コンビネーション(Combination)の略語で、集合体、組み合わせなどの意味を持つ英語。

ゲーム用語において、一繋がりの連続攻撃など、まとまったゲーム的成功を連続させることをコンボと呼ぶ。

(出典:ニコニコ動画)

 

――緊張することについてどのように捉えていますか?

 

映寿さん:もう、普通のことですよ。初めて出場した試合の時は、環境が変わったところでスラックラインができるという感じでしたね。

その時は、選手では最年少の出場ということもあり、MCが「こんな小さい子が出てきましたよ」という感じで「こんな小さくてラインに乗れるかな?」とコールをもらって、出ていったのです。それで、いきなりしっかり飛んだので、会場はだいぶざわざわしました。

 

映心選手:(そのシーンは)なんとなく覚えています。勝ち負けよりは、楽しめればよいと思って飛んでいました。勝つことを目標にするようになってから、緊張するようになりました。

 

――勝敗を意識するようになってから、緊張をするようになりました?

 

映寿さん:2017年から、映心は大人のクラスに入りました。それまでは、ジュニア同士だと何となく勝てるのかなという感じでした。

ライバルの意識みたいなものが、そこまで無かったと思います。大人に混じる事になったので、自分よりも強い選手が多くなって意識をするようになったのかなと思います。

映心は、世間から注目を浴びることについてもグイグイ行くタイプではないので、周りからは優しくされますね。

 

 

映心選手の普段の過ごし方

 

――映心選手はみんなと一緒にスラックラインができて楽しい?

 

映心選手:はい、楽しいです。家にスラックラインがあっていつでもできますから。

 

――映心選手はスマホとかでゲームはしていますか?

 

映心選手:はい、してます。

 

映寿さん:(運動だけなど)変に偏らず、いろんな事ができた方が良いのかなと考えています。私はゲームに興味が無かったですね。ファミコン世代で、ファミコンを買ってもらいましたけど。

スマホやゲームはプログラミングのことなんかも含めてできることが重要なことなのかなと思います。映心もゲームは好きなので。

 

――学校に行ったとき、スラックラインとゲームどちらの話題が多いですか?

 

映心選手:クラスにスラックラインをする人がいないので、ゲームの話が多いです。Switchの「フォートナイト」っていうゲームが好きです。

 

映寿さん:浄光寺でスラックラインをしている子どもたちは、それぞれの自宅に戻って、ゲーム上で集合します。今はゲームでもオンラインで話すことができますからね。

 

――新しい技を研究するときはどうしていますか?

 

映心選手:Youtubeはたまに見ます…新しい技を研究する時は僕よりうまい人がいるので、その人に教えてもらっています。

 

――映心選手に気を配っているところはどんなところでしょうか?

 

映寿さん:基本的に、やらされている感は出したくないと思っています。私たちができることは、環境を整えることです。環境を整えてからその先は、本人たちのやる気しかないかなと思います。

上を目指すことにものすごくこだわりを持っているというわけでもないですね。子どもたちは、そういうことが無くても、自主性だけで十分結果を出してきたので。新しい試みとして大人はあまり関与しない。

 

――映心選手から悩みや相談を受けることはありますか?

 

映寿さん:(映心選手が今は坊主頭のため)今はどうすれば、髪の毛が早く伸びるかですかね?(笑)

 

映心選手:坊主頭は…抵抗あります。頭はすっきりしたけど、学校に行く時ちょっと恥ずかしいです。

 

 

夢はオリンピック出場

 

――これから目指す大会は?

 

映心選手:まずは、ワールドカップ予選通過です。そして、2028ロサンゼルス五輪に出場したいですね。

 

映寿さん:前回は開催国ということもあり、日本からは予選通過者12名が参加しました。今回は各大陸3名までなので、アジアの中で3枠ですので、相当狭き門ですね。

 

映心選手:まずは動画撮影で予選を戦うので、予選会場に到着すれば、また緊張すると思います。

 

――目指すオリンピックまであと9年。それまでにどこの部分で力を入れたいですか?

 

映心選手:もっと技を増やしていきたい。今、30個ぐらい技ができるので、まずは40を目指したい、難しい技も習得したいですね。

 

映寿さん:技の数よりも、難易度の高い技を何回出せるかが勝負のポイントになります。

 

――難しい技を習得するために、どんな取り組みをしていますか?

 

映寿さん:難しい技ほど、高さが必要になってきますので、ある程度体重も必要になります。これからはウェイトも意識していきたいですね。最近は、身長がものすごい勢いで伸びていますね。会う人みんなに言われています。

 

――背が伸びたことによって、スラックラインはやりやすくなっていますか?

 

映心選手:そこは変わらないです。

 

映寿さん:体重が増えたことによって、技の高さは出ました。軽い時にできなかった技が、できるようになってきました。

 

――これからどんな選手になりたいとか、目標にされている選手はいますか?

 

映心選手:木下晴稀選手です。技が軽々できているので、すごいと思います。木下選手に近づければ、上(世界)は見えるんじゃないかなと思います。

 

――試合の振り返りを映心選手とすることはありますか?

 

映寿さん:「頑張ったね」と声をかけるぐらいですね。分析とかもあまりしないですね。

 

映心選手:できた、できない、次頑張ればいい、ぐらいです。

 

――映心選手にはどんな選手、どんな大人になって欲しいでしょうか?

 

映寿さん:スラックラインに限らず、色んなことに挑戦してほしいと思います。スラックラインが出来れば、他のスポーツもできると思いますので、興味があることについてはやっていってほしいですね。

 

――選手生活も含めて、今後の目標をお聞かせください。

 

映心選手:できない技がたくさんありますので、もっと練習して成長したいです。オリンピックを目指します。

 

 

スラックライン普及のためにもアンチ・ドーピング認証は大事

 

――Dr.Senobiruを飲み始めて、どれくらいですか?

 

映寿さん:昨年9月から飲み始めましたので、半年ぐらいです。

 

――Dr.Senobiruについては飲みやすいですか?

 

映心選手:おいしいです。パイン味が好きです。

 

映寿さん:牛乳とかも好きなので、牛乳に混ぜられるものがあれば良いかなと思います。

 

――Dr.Senobiruを飲み始めてから、変化を感じることはありましたか?

 

映寿さん:身長がすこぶる伸びています。会う人会う人に「でかくなったな」と言われます。

 

映心選手:身長が伸びるのは嬉しいです。

 

――スラックラインで身長や体重が変わることで影響は出ますか?

 

映寿さん:身長はあまり影響ありません。体重が増える分反発は出ますが、筋力が伴っていないと高さが出てもスピードが落ちるので、難しいですね。体重を増やしてパワーで勝負するか、そこそこでしなやかに跳ぶかですね。映心も含めて、日本人はしなやかに勝負するスタイルの選手が多いです。

 

――Dr.Senobiruがアンチ・ドーピング認証(インフォームドチョイス)を受けていることについては?

 

映寿さん:スラックラインをオリンピック正式種目にすることを狙う上で、ドーピングについては、IOC・JOCが一番気にすることで、大変ありがたいです。

スラックラインを世の中に広めていく活動をしていく中で、こういったドーピング問題に対して意識が向いているかは、当然のように問われる時代になってきました。
新しい種目の団体は、競技人口を増やすことに重点を置きがちですが、IOC・JOC側では意外にもこういったドーピングに関する点を気にしていて、まずこの辺りの問題意識を持つということは前提となってきています。

 

もちろん我々もこういった事に関しては学んでいく必要があると思っていますので、知恵を頂きながら、子どもたちの成長過程で一緒にこういったことを学べればと思います。

 

――ドーピングについて、子どもたちにはどのように伝えていきますか?

 

映寿さん:口から入れるものは、血や肉になりますので、食に対しても意識を向けないといけません。普段口にしている食べ物以外で、こういったことの意識付けが大事になります。子どもたちが普段の生活であれば考えないこと、風邪薬などでもドーピングに引っかかることもあるようですので、保護者の皆さんにも知識として伝えていく必要があると思います。

 

 

 

取材後記

「人前で話をするのは苦手」と話す映心選手。浄光寺敷地内にあるスラックラインでは、恥ずかしがりながら伏し目がちに話す姿からは想像できない、堂々とした姿で技の数々を披露してくれました。

取材陣もスラックラインのベルトに乗って歩く体験をしましたが、ベルトの上に立つだけでも精いっぱい。しかし映心選手は自分の椅子のように、ベルトを操っていました。

お父様の映寿さんは、スラックラインの魅力を小布施から発信するために日々活動されています。スラックラインをオリンピック正式種目に。そして、願わくは映心選手がその舞台で活躍できること。親子でオリンピックの夢に向かって頑張る姿を応援します。

 

 

プロフィール

林映心(はやしえいしん)
2007年8月22日生まれ。長野県小布施町にある寺院・浄光寺の副住職である父・映寿さんが敷地内に開いた「小布施スラックライン」でスラックラインと出会う。物心がついたときにはスラックラインを始めていたという。現在は成人男子の部に出場し、世界ランキング11位にランクイン(2018年12月時点)。

映寿さんはスラックライン競技を2028ロサンゼルス五輪で正式種目として認めてもらう活動を推進中。親子揃って、五輪という大きな夢を目指している。

PAGETOP